選択理論心理学とは?(浜松ルーム~小原先生のコラム2)
今回のテーマは「選択理論心理学」です。
この理論は、約40年前にアメリカの精神科医ウイリアム・グラッサー博士が提唱して以来、世界各国で快適でよりよい人間関係を築く手法として高く評価されています。
1.まず「外的コントロール」、「内的コントロール」という2つの考え方があります。
①「外的コントロール」は、他人を自分の希望通りに変えようします。
②「内的コントロール」は、他人を変えることより自分はどうしたら良いのかと考え行動します。
ここで、上司と部下との関係で説明しましょう。
「もし、あなたの部下が、仕事の業績を満足に上げられない、失敗ばかりが目立つ」ときに、
あなたは部下に対して、どう考え、どのような行動に出るでしょうか?
☆部下を批判し文句を言ったとすれば、これは外的コントロールです。
一時的に部下は従うでしょうが、続ければ人間関係を壊し、部下の前向きな気持ちは薄れ、仕事の能率が低下するリスクが高まります。
☆部下を理解することから始めて同意を得る、これは内的コントロールです。
相手を自分に従わせたいとき、先ずは自分から積極的に相手の気持ちや意見を理解することから始めます。すると、相手も自分を理解してみようとし始めます。他人をムリに変えることは非常に高いリスクがありますが、相手が主体的に合わせようとするのですから、信頼関係が深まるなど、期待以上の効果が望めます。
2.さらに、ウイリアム博士は【7つの習慣】について、以下のようにまとめています。
「外的コントロール」には、致命的な7つの習慣があるとしました。
1.批判する 2.責める 3.文句を言う 4.ガミガミ言う 5.脅す 6.罰する 7.目先の褒美で釣る |
「内的コントロール」には、7つの身につけたい習慣があるとしました。
1.傾聴する 2.受け入れる 3.励ます 4.支援する 5.信頼する 6.尊敬する 7.違いを交渉する |
3.まとめ
私たちは相手に不満があるとき、きつい言葉や荒々しい態度を取ったりすることがあります。
また、相手に気付かれないように、心の中で批判したり、責めたりすることもあります。
どちらかと言えば、「外的コントロール」をクセのように頻繁に使っている方が多いようです。
「内的コントロール」にチェンジすることは、さほど難しいことではありません。
相手の良い部分を見つけ、褒めてあげることです。
相手の欠点を見つける能力を、長所を見つける能力に切り替えるだけです。
次第に7つの身につけたい習慣が、身に付いてきます。
いかがでしたか?
こうした選択理論心理学は、あなたの人間関係を今よりもずっと快適にしてくれます。
さあ皆さん、是非、今日からこの心理学を試してみて下さい。