アドラー心理学(浜松ルーム~小原先生コラム4)
ホーム > アドラー心理学(浜松ルーム~小原先生コラム4)

アドラー心理学(浜松ルーム~小原先生コラム4)

今回のテーマは「アドラー心理学」です。小原先生修正写真

 

アドラーは、オーストリア出身の精神医学者で、近年では、ユングやフロイトに並んで大変に人気が高い心理学の巨匠です。

 

「アドラー心理学」は原因を重視するのではなく、目的を重視していることが特徴です。

基本的な考え方ですが、

〇原因論では、感情や行動は過去の原因から生み出される

〇目的論では、全ての感情や行動はある目的を達成するために生み出され「原因はない」

と考えます。

 

【例】自転車に乗ってケガをしてしまったAさんとBさんがいたとします。

   これがきっかけで、自転車に乗ることができなくなってしまったのがAさん

    その後も自転車に乗っているのがBさんとします。

 

このAさんとBさんを目的論で当てはめると、

Aさんの目的や気持ちは

 ・同じような危険な経験をしない。

 ・克服するための努力をしたくない。

 ・自分の辛さを周りに分かってもらいたい。   であると捉えます。

 

Bさんの目的や気持ちは

 ・自転車に乗りたい。             

 ・この次は怪我をしないように安全に乗ろう   であると捉えます。

 

仮にAさんについて原因論と目的論に当てはめると次のようになります。

原因論:けがをしたから自転車に乗ることが出来なくなった。

目的論:自転車に乗ることが出来ない理由としてケガをしたことを持ち出している。

 

ポイント

Aさんの目的は、当初の目的である自転車に乗ることから、乗らないことに置き換わっているため、自転車に乗れないという結果に繋がるのです。

対してBさんは、自転車に乗りたいという目的があるため、ケガをしたという事実に対し解決策を導くことが出来ています。

 

『私たちは自分の目的に合った意味付けをしている』とアドラーは述べています。

起きる出来事はただの事実でしかなく、ただの事実に意味をつけているのは自分自身であるという事です。

 

 

アドラー心理学とは私たちを前向きにしてくれる素晴らしいものだと思います。

日常生活の中でマイナス思考になった時、この目的論を思い出し活用してみて下さい。

 

しかしある出来事がその人にとって、とても重要に感じられる場合もあるでしょう。

特に悩みを抱えた時の心は複雑です。突然、原因にこだわるのは止めて目的論に思考を切り替えましょう。

と言われても難しいかもしれません。

 

そんな時は是非カウンセリングを利用して下さいね。